飛び込みで「もう付いてます」と言われない家の選び方
結論
「もう付いています」と言われる原因は3つあります。航空写真の撮影時期が古いこと、解像度が足りずパネルと濃い屋根材を見分けられないこと、判定の基準が実態に合っていないことです。特に解像度は決定的で、1画素0.48mの写真ではパネル1枚が3.4画素にしか写らず、実測では6棟中2棟を見落としました。
飛び込みで一番きついのは、断られることより「もう付いてます」と言われることだと思います。 話す前に終わるからです。この記事では、それがなぜ起きるのかと、リストの側で減らせる部分がどこかを、実測値で説明します。
「もう付いてます」の内訳
航空写真を見て未設置だと判断したのに、行ったら付いていた。この場合、原因は次の3つのどれかです。
| 原因 | どうすれば減るか |
|---|---|
| 写真が古く、その後に設置された | 撮影年度が新しい地域を優先する/年度を表示する |
| 解像度が足りず、写っていたのに見えなかった | 解像度の高い写真がある地域を優先する |
| 判断がつかなかったものを「なし」に入れていた | 別枠に分ける |
この3つのうち、2つ目と3つ目はリストの側で減らせます。1つ目は物理的に無理です。順に見ていきます。
解像度 ― 「見えなかった」が起きる規模
住宅用のパネル1枚は約1.65m×1.0mです。 全国で無料で使える国土地理院の航空写真は1画素0.48mなので、パネル1枚は3.4画素にしかなりません。
出典:国土地理院 地理院タイル/犬山市 公共測量成果(CC BY 4.0)
左を見て「この家にはパネルがない」と判断すると、外れます。実測では6棟のうち2棟がこれでした。
さらに、公式データと突き合わせるともっとはっきりします。 資源エネルギー庁が公表しているFIT認定件数から推計すると、群馬県太田市の設置率は約22%です。 ところが0.48mの写真だけで判定すると0.5%にしかなりませんでした。 約4割の家が「行ったら付いていた」になる可能性がある、ということです。
「判断がつかなかった家」がリストに混ざる問題
どんな仕組みでも、判断のつかない建物は出ます。木の影、雲、屋根の一部しか写っていない、といった理由です。
実測したエリアの内訳です。
| 判定 | 棟数 | 割合 |
|---|---|---|
| パネルなし | 438棟 | 94.8% |
| 要確認 | 19棟 | 4.1% |
| パネルあり | 5棟 | 1.1% |
この19棟を「なし」に混ぜると、リストは457件になります。件数は増えて見栄えは良くなります。 ただしその19軒に行った担当者が「もう付いてます」と言われる確率は、他の家よりずっと高いわけです。
リストを検討するとき、「判定できなかった建物はどこに入っていますか」と聞いてみてください。 「全部判定できます」と答えるツールがあれば、それは要確認を混ぜているということです。
撮影年度は、隠さない方がよい
実際に取得した建物データに紐づいていた撮影年度は、2022年度が801棟、2019年度が538棟、 年度が特定できないものが1,296棟でした。
2019年度の写真で「なし」と判定された家に、2020年に設置されていたら外れます。これは避けようがありません。 できるのは、それを営業する側に伝えておくことです。 「この判定は2019年度の写真によるものです」と分かっていれば、玄関先での入り方も変えられます。
断られた家を、二度訪問しない
もうひとつ、「もう付いてます」と同じくらい避けたいことがあります。 一度断られた家に、別の担当者がもう一度行ってしまうことです。
これは印象の問題ではなく、法律で禁止されています。 特定商取引法第3条の2第2項では、契約を締結しない意思を示した相手への再勧誘が禁じられています。
訪問結果が担当者個人のメモにしか残っていないと、会社としてこれを守れません。 誰がどこを回って、どうだったかが地図に残っていれば、そもそも次の割り振りから外せます。 詳しくは訪問結果の管理に書きました。
まとめ ― リストで減らせること、減らせないこと
| できること | |
|---|---|
| 減らせる | 写っていたのに見落とした家/判断がつかなかった家が混ざること/断った家への再訪問 |
| 減らせない | 写真の撮影後に設置された家(写真が存在しないため) |
| 変わらない | 成約率そのもの。話を聞いてもらえるかは営業のやり方で決まります |
ソーラーリストでは、住所を入れるとその地域で使える写真の解像度を先に表示し、 判断のつかなかった建物は営業リストに混ぜず別枠にしています。 できないことも先にお伝えしています。
よくあるご質問
なぜ「もう付いています」と言われるのですか
撮影時期が古い(写真が2〜3年前で、その後に設置された)、写真の解像度が足りずパネルを見落とした、判定の基準が実態に合っていない、の3つが原因です。
航空写真はどれくらい古いのですか
国土地理院の全国写真は地域によって差があり、実測したエリアでは2019年度と2022年度のものが混在していました。撮影年度が画面で分かるかどうかは、ツールを選ぶときの確認点です。
見落としを減らすにはどうすればよいですか
解像度の高い航空写真が公開されている地域を優先すること、判定できなかった建物を「なし」に混ぜないこと、訪問した結果を記録して次の判定に反映することの3つです。
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